リノベーション工事 新築工事 水田を望む家

水田を望む家 外付ブラインドの設置

2024/08/23

■日差しによる室温上昇

夏の強い日差し。
これが窓に直接大量に当たり続けると、沢山冷房をしているのに(お金をかけても)いつになっても冷えない、という現象が起きます。
温暖化の影響もあり、夏(6、7、8月)以外の中間期(5、9月)と呼ばれる時期も陽射しが強く、30度を超える日も近年では珍しくありません。

そうすると1年12か月のうち、5~9月の5カ月間は冷房が必要になっているというのが近年の状況と言えます。


それを回避するため、リノベーションや及び新築設計時に配慮すべきことは

①窓の高性能化
夏場に室内へ流入する熱の7割は窓からです。
最大の熱の侵入経路である窓の断熱性能を上げる事。
これは現代の家の必須項目。
もはや当たり前。

②窓の屋外側での日射遮蔽措置を行う事
窓がいかに高性能でも、日射が窓に直に当たってしまえば「受熱」します。
建物に日射が当たらないことが最良です。
日本で昔からある日射遮蔽措置は「軒の出を深くすること」や「スダレの設置」などでしょう。

【出典:YKKAP 日よけ・ひさし・ルーバーをつける】
https://www.ykkap.co.jp/consumer/reform/window/sunshade/

③屋根・天井面の高断熱化
陽射しは上から(空から)降り注ぎます。
屋根・天井面が無断熱だと、屋根直下の天井は40度を優に超える温度となります。
この熱をしっかりと遮るために、屋根・天井面には断熱材を入れる事が重要です。

【参考:緑道を望む住まい 改修前の屋根】
【参考:緑道を望む住まい 改修前の2階天井】



■水田を望む家 に 外付ブラインドをつける

弊社で2年前に竣工した新築物件「水田を望む家」

物件の施工実例ページはこちら↓

南面の大開口から、絶景田んぼビュー望む高性能新築住宅です。
新築設計のときは、南面軒の出を1.3mほど出して日射を遮蔽する計画としています。
夏の日差しは軒の出で十分にカット出来ています。
しかし、中間期には日射が直接窓に当たったり、
軒下の土間コンクリート面からの「日射の反射」
土間コンクリートに当たり蓄えられた日射熱の「放射」により、
窓表面温度が上昇するということが起きていました。

お施主様と相談し、「外付け電動ブラインド」を選択。
初夏、本格的に暑くなる前に設置しました。

南側面の軒の出を支える柱の間に3セット設置。
シルバーグレー化した木部と、ブラインドが馴染んでいますね。
窓の外側に直接取り付けることが一般的ですが、
・土間コンクリートテラスの受熱を防ぐこと
・軒下も日陰とすることで、夏の半外空間の広がりを確保すること
を目的としています。

日射を遮る事と同時に、眺望(視線の抜け)を確保できています。

角度を垂直に近づけるとこんな感じ。
もちろんブラインドなので全部まとめることもできます。

カーテン等を閉める必要も無くなります。

・日射遮蔽
  ×
・外からの視線遮蔽
  ×
・中からの視線の抜け
  ×
・開閉操作も楽々。外す必要無し。

様々なメリットの複合形が、外付けブラインド。
日射遮蔽器具における王様。
デメリットと言えば、その他の遮蔽器具よりコストがかかる事。
開口部面積が狭くなれば、「手動タイプの外付けブラインド」もありますので、そちらを選べばコストダウン可能です。

最もお手頃なのは「スダレの取付」

わが家も1階に採用しています。

いずれにしても
「夏の熱は 外側で 切る」
が理想的な考え方。

おうちが暑いとお悩みの方は、ぜひいずれかの方法をご検討くださいませ。